「猿島 海の自然で遊ぼう、学ぼう。」(2014年3月21日)

Discover Blueでは、より多くの皆様に海の生物や生態系について知って頂くためのイベントを開催しています。
3月21日は、東京湾猿島にて「猿島 海の自然で遊ぼう、学ぼう。」を開催しました。猿島は、東京湾に浮かぶ自然島で、現在は人が暮らしていない無人島です。横須賀市の三笠桟橋から船で10分ほどで到着しますが、島では植物や海岸の生物など豊かな自然を楽しむことができます。今回のイベントでは、猿島の海の自然を楽しみながらその魅力をお伝えするプログラムを実施し、多くの方々にご参加いただくことができました。
船から見た猿島。
午前中は「海のプランクトンを観察しよう」というプログラムで、プランクトンをご自分の手でつまえて顕微鏡で観察して頂きました。
猿島の船着き場の岸壁からプランクトンネットを使って、海水中のプランクトンを採集してもらいました。採集したプランクトンは、みなさんにお持ち頂いたペットボトルに入れて頂き、自分だけの「Myプランクトン」になります。プランクトンを集めた後、ペットボトルを光にかざして、みなさんに見て頂きました。小さな粒がピョンピョン動いているのが見えたり、少し緑がかった褐色のモヤのようなものが見えましたが、これらがプランクトンです。目でも見えることに驚いている方もいらっしゃれば、「早く顕微鏡で見たい!」と観察タイムが待ちきれない様子のお子様もいました。
かにゃおも遊びに来てくれました。
みんなに大人気でした。

顕微鏡での観察は、猿島の管理棟のミーティングスペースをお借りして行いました。はじめに、スタッフから顕微鏡の使い方をご説明しましたが、大人の方々は、「なつかしい!」と学生時代に顕微鏡を使ったことを思い出されたようで、すぐに上手に観察されていました。小さいお子様も、お父さんやお母さんから教わったり、スタッフがお手伝いすると、レンズの中の生物が見えるようになり、一生懸命覗いてはどんなプランクトンがいたのか教えてくれたり、上手にスケッチを描いたりして観察していました。当日は、ゴカイの幼生(こども)やちいさなクラゲ、植物プランクトンの珪藻類が多く観察できました。観察のスタイルはみなさん様々で、一つの生物をじっくり見つめる方、試料を次々変えておもしろい生物がいないか探す方など、黙々と観察されていて、大人の方も夢中になって楽しんで頂けたようでした。
最後は、プランクトンについての解説などレクチャーでまとめをさせて頂きました。




植物プランクトンの珪藻のなかまがたくさん観察できました。
ちいさなクラゲも見ることができました(写真中央部)


午後は「猿島の磯の生物を観察しよう」というプログラムで、猿島の北側にある磯で生物を観察しました。磯までは、猿島要塞跡を抜け、急な階段を下るので、まるで探検しているような雰囲気も味わえます。

磯に到着し、注意事項などをスタッフから説明させて頂いたあと、みなさんそれぞれに生物を探して頂きました。表面に海藻の生えた転石帯は、大変歩きにくいのですが、そのような転石の下や隙間にさまざまな生物を見つけることができます。小さなカニなどは、お子様に大人気でしたが、裏返した石の下に見つけたのがナマコのときは、びっくりして大人からも悲鳴があがっていました。でも興味津々で、軍手の指でつついたり、スタッフに見せてくれる子もいました。見慣れない生物の姿や触りごこちにはびっくりしてしまいますが、自分で見つけたというのは、やはり子どもはもちろん、大人にとってももうれしいことのようでした。
当日は、低気圧が近づいていて午後からは気温が下がり、強風のため猿島航路も運行時刻の繰り上げが決定していましたので、生物観察もいつもより時間を短縮して実施しましたが、みなさんに一生懸命探して頂いたので、カニや貝、ヒトデやナマコのなかまも様々な種類が見つかりました。


ミーティングスペースに移動して、スタッフから生物についての解説をさせて頂きました。貝もカニも一つ一つ名前があり、えさをとる方法もさまざまです。また、ウチムラサキなど大型の二枚貝が多く見られました。生物を見つける楽しさに加えて、その生物をよく知ることで好きになったり、さらに興味を持てたりして頂けたのではないかと思います。

次回、また天候の穏やかな日に、みなさんと一緒にゆっくり生物観察をすることができればと思います。今後のイベント開催の予定は、ディスカバーブルーのホームページやfacebookに掲載していきますので、ぜひ遊びに来てください。
※今回のイベントは、神奈川県NPO協働推進課による「企業とNPOのパートナーシップ支援事業」により、(株)トライアングル/NPO法人横須賀創造空間/特定非営利活動法人ディスカバーブルーの主催で実施しました。

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