8月21日は、真鶴町岩地区の児童を対象に「夜のプランクトン観察会」を行いました。真鶴町には真鶴港と岩漁港の2つ港があり、先日、真鶴地区の観察会を行ったのに引き続き、今回は岩漁港でプランクトンをつかまえて観察しました。
夜のプランクトン観察会は、毎年とても人気で、今年もたくさんの小学生が参加してくれました。真鶴町岩にある横浜国立大学の臨海センターを会場としてお借りし、プランクトンのつかまえ方を説明してから、岩漁港へ移動してプランクトンをつかまえました。
暗い夜の海に向かってプランクトンネットを投げるのは、子ども達にとってはちょと不安で緊張するようで、スタッフがしっかり支えているのですが、ドキドキする様子が伝わって来ました。
暗闇では何も見えませんが、懐中電灯でつかまえたプランクトンを入れたペットボトルを照らすと、プランクトンが跳ねるように泳いだり漂っている様子が見えました。
臨海センターに戻って、最初にヤコウチュウの光る様子を観察しました。実験室を真っ暗にして、ペットボトルの水面のあたりを見ていると、チラチラと光る青白い光が見えました。この光を出しているのがヤコウチュウです。ヤコウチュウは、物理的な刺激に反応して光るので、そっとペットボトルを揺らしてみると更に強い光を観察することが出来ました。今回は、比較的はっきりと光る様子が観察できたので、ペットボトルの中には、たくさんのヤコウチュウをつかまえることができたようでした。
その後、プラクトンをスクリーンに投影して全体を観察したり、一人一人顕微鏡を使って詳しく観察したりしました。学年が上の子や、毎年参加してくれている子もいましたが、みんな顕微鏡の使い方も上手になってきていて、はじめて参加する子に教えて上げている姿も見られました。
夜にプランクトンを観察すると、昼とは違った様子を観察できます。昼間、表層では植物プランクトンが日光を浴びて光合成をしています。動物プランクトンの多くはその少し下の層で過ごしていますが、夜になると表層の植物プランクトンを食べるために移動してくるので、夜に岸壁からプランクトンネットを曳くとより多くの動物プランクトンを観察することが出来るのです。
動物プランクトンは、よく動くので、子ども達にも人気です。今回も、昼間にも比較的見られる貝やゴカイの幼生に加え、カニやヤドカリの幼生やヤムシなど夜に多い種類もたくさん観察でき、たいへん夢中になってもらえたようでした。また、来年も、どんなプランクトンが見られるか楽しみですね。
※今回のイベントは、「真鶴町 海の学校」として、真鶴町から特定非営利活動法人ディスカバーブルーが受託し、指導・実施しました。