7月19日(日)は真鶴町内の民宿など宿泊施設をご利用の方を対象に「夜のプランクトン観察会」を開催しました。
当日は真鶴港に集合し、はじめに簡単に説明をしてから、プランクトンをつかまえました。海へプランクトンをネットを入れてつかまえるのですが、夜の真っ暗な海へ吸い込まれそうで、なかなか経験しない体験に、お子様はもちろん、親子でもドキドキしながら楽しんでいただけたようでした。
夜の真鶴港でプランクトンをつかまえます。 |
みなさんには、空のペットボトルをお持ちいただき、ご自分でつかまえたプランクトンを入れて、それを顕微鏡観察していただきます。ペットボトルをライトで照らして確かめてみると、ただの透明な海水ではなく、水の中に小さな粒がたくさん入っているのが見えました。「いるいるー!」たくさんつかまえることができたようで、顕微鏡でどんなものが見えるのか、期待が高まりました。
ペットボトルの中で、プランクトンが動くのがわかります。 |
夜のプランクトン観察会でのお楽しみの一つは、ヤコウチュウが発光する様子の観察です。揺らしたときの振動など、物理的な刺激を受けて発光するヤコウチュウは、数を多くつかまえることができれば、みなさんのペットボトルの中でも光る様子を観察することができます。ただし、自然に生息する生物なので、観察会の日に必ず見ることができるとは限りません。
当日は、ある程度の数のヤコウチュウが採集できたようだったので、会場を真っ暗にして、観察してみました。ペットボトルの中で、ピカピカと青白い小さな光が見えると「わぁ~!光った!」と歓声が上がりました。
プランクトンについてのレクチャー |
昼間、少し深いところにいる動物プランクトンの多くは、夜になると表層近くまで移動してきます。そのため、今回の夜のプランクトン観察会でも、さまざまな種類の動物プランクトンを観察することができました。
プランクトンは本当に種類が多く、時折、スタッフもなかなか見たことがない様な出現頻度の低いものも出てきます。今回は、下の写真「コケムシの幼生(こども)」を観察することができました。コケムシは外肛動物門に属する動物で、それ自体あまり馴染みがありませんが、三ツ石海岸の磯では、チゴケムシという種がよく見られます。この仲間の子どもも卵から孵るとプランクトンとして、海水中を漂っています。
コケムシの幼生(こども) |
チゴケムシ。三ツ石海岸でも観察できます。 |
夏の夜に「夜のプランクトン観察会」で海の自然を楽しむことができるのは、海の町「真鶴町」ならではの魅力だと思います。花火もいいですけど、プランクトンもオススメです!