2018年9月9日(日)は海のミュージアム「磯の生物観察会」と「海の自然実感教室」を開催しました。
夏休みも終わり、9月に入ってぐっと秋の気配を感じるようになりましたが、三ツ石海岸では磯遊びがまだまだ楽しめます。
日差しが弱まって来たので、真夏よりも熱中症などの心配が少なく遊べるのもよいところです。
また、夏の終わりからの楽しみは何と言っても、「季節来遊魚」。「死滅回遊魚」と言ったりもします。海水温は今頃から11月初めまでが一年でもっとも高くなる時期ですが、黒潮に乗って南から流れてきた熱帯に生息する魚の幼魚が、相模湾でも見られるようになります。
今回はそれを見ようと、魚にくわしい常連さんもご参加いただいていたので、磯で見つかる魚もたくさんの種類をみなさんと観察することができました。ありがとうございました。
また、ナマコたちも多くなります。特にニセクロナマコは30cmほどの個体があちらこちらで見つかるので、「もー、ナマコはいらない!」という声も子どもたちから上がってしまうほどでした。
学芸員がナマコについて解説。たくさんの種類が見つかりました。 |
台風の影響で磯も高波などで激しく影響を受けていたので、台風の直後は、通常見られる磯の生物が少なくなってしまっていたのですが、すっかり戻ってきたようです。
ミヤコウミウシも久しぶりにきれいな姿を見せてくれました。
ミヤコウミウシ |
午後は、室内で「海の自然実感教室」を開催しました。
前半は、真鶴の海の生物の乾燥標本を観察しながら、生物のお話をしました。アオザメの葉の標本も真鶴産で、地元の漁師さんからスタッフの渡部が譲っていただいたものです。三ツ石沖に古くから言い伝えられる「ぼんぼんざめ」などの伝承も交えて紹介しました。
後半は、プランクトンの観察を顕微鏡で行いました。
当日の朝、真鶴港で採集したものをみなさんに顕微鏡で観察していただきました。
プランクトンは、採集する場所、時間によって見られる種類がいつも変わるのもおもしろいところです。今回は、小さなクラゲがたくさんいました。水族館などで見るクラゲはとても大きいのですが、実は顕微鏡で見るようなちいさなクラゲもたくさんいます。こんなに小さくても、傘の部分をパクパクして大きなクラゲと同じように動く様子がとてもかわらしいです
クラゲ |
磯の生物観察会も、今シーズンは残すところ2回となりました。ぜひ、遊びにいらしてください。
※今回のイベントは、真鶴町立遠藤貝類博物館と特定非営利活動法人ディスカバーブルーの主催で実施しました。