2022年3月5日(土)は、「海まちラボ 海さんぽ『三ツ石海岸ビーチコーミング』」を開催しました。
海岸に打ち上がった「漂着物」を見てみると、貝殻などの海の自然のものはもちろんのこと、
流木や木の実などの陸上の自然のものや、私たち暮らす町から出たものも見つかります。
「ビーチコーミング」では、その漂着物を集めて観察します。
漂着物の正体は何か、どこから来たのか・・などを調べ、考えていくと、
海のこと、森や山のこと、そして私たちの暮らしのことまで見えてきます。
今回は、三ツ石海岸でビーチコーミングを行いました。
一番多いのは、やはり真鶴の海に生息する貝やウニ、フジツボ、カニなどの殻です。
そのほかには、松ぼっくりやオニグルミなどの木の実も意外と多く見つけることができます。
三ツ石海岸の周辺にはクロマツが多く、そこから松ぼっくりは落ちたと考えられますが、
オニグルミの木は近くにはないので、おそらく、
丹沢などの山の木々から落ちたものが川の流れに運ばれて海に出て、三ツ石海岸に辿りついたのでしょう。
残念なことに、プラスチックゴミも多く見つかりました。
ペットボトルをはじめ、細かく砕けた欠片がたくさんありました。
この欠片がさらに小さくなるとマイクロプラスチックとなります。
海洋中に出てしまうと回収が大変難しく、大きな問題となっています。
私たちの生活から出た漂着物は「ゴミ」になってしまうことも実感できました。
集めた漂着物は、図鑑で調べて同定しました。
標本として保存するには、採集した日や場所なども添えて記録しておくのが
おすすめです。
なかなか難しいところもありますが、スタッフもお手伝いして、
みなさん熱心に調べて記録し、すてきな標本箱ができあがりました。
みなさんの標本箱は、調べ物としてもすばらしい出来上がりですが、
自然のものを並べるだけで、アート作品のようにすてきです。
自然のデザインの美しさを楽しむのもビーチコーミングの醍醐味です。
標本箱はみなさんにお持ち帰りいただきました。
大切に保管し、別の海岸や別の季節の標本箱を作成して比べるのも面白いと思います。
※「海まちラボ 海さんぽ」は、「船の科学館 海の学びミュージアムサポート」の支援を受け、真鶴町立遠藤貝類博物館から特定非営利活動法人ディスカバーブルーが受託し、企画・実施しました。