2022年3月20日(日)は、海のミュージアム「磯の生物観察会・海の自然実感教室」を行いました。
今シーズン初の海のミュージアムは穏やかな春の青空の下、スタートすることができました。三ツ石海岸では、春先に増えるアオサのなかまの海藻が一面に広がり緑色の絨毯を広げたようでした。三ツ石海岸の春らしい景色です。
今年も、磯の生物のことだけでなく、海全体や相模湾の環境のことを知ってもらうためのレクチャーを行なっています。
また、安全にお楽しみいただくため、観察会の前には生物の見つけ方とともに、注意事項も丁寧に説明させていただきました。
その後、みなさん一緒に磯に出て、生物をさがしました。
この時期は、アメフラシがたくさん見つかります。
少しずつあたたかくなった潮だまりでは、ボラの幼魚など小さな魚も増えてきました。
全体でスタッフが生物の解説をした後、参加者のみなさんに自由に観察していただきました。質問もたくさんいただいて、いつも時間が足りないくらいです笑
午後は、室内で「海の自然実感教室」を行いました。
前半では、貝の標本を使って、分類を行うプログラムを行いました。
自分の観察の結果をたよりに、貝をグループ分けしてもらうものです。
これがなかなか難しい!
でもみなさん、よく観察されていて、ほぼ正解!さすがでした。
後半は、プランクトンを顕微鏡で観察しました。
冷たい海水を好む植物プランクトンがまだ観察できていましたが、冬には見られなかった大型の動物プランクトンが増え、冬から春へ移り変わる海の様子がわかりました。
また、磯で観察したアメフラシの卵も顕微鏡で観察してみました。
産卵後、日数が経過した卵塊えは、幼生が動いている様子を見ることができました。親と全く違う姿で、孵化するとプランクトンとしてしばらくの間、大海原を漂うたびに出ます。
この中から、大人になるのはほんの一握り。
厳しい旅路です。思わず、がんばってと応援したくなってしまいます。
※今回のイベントは、真鶴町立遠藤貝類博物館と特定非営利活動法人ディスカバーブルー共催事業として実施しました。