Discover Blueでは、「海の授業 ~地域の海の自然を知る授業~」として、神奈川県内の小学校等を対象に出前授業を行っています。
3月19日は、湯河原町立東台福浦小学校4年生のみなさんと一緒に、磯の生物観察を行いました。東大福浦小の4年生には、昨年の11月に、「海の授業 ~地域の海の自然を知る授業~」で教室でのレクチャーを実施しており、今回は、そのときに学んだ地域の海の自然について、実際に学校の近くの海岸で観察しました。
観察場所は学校から歩いて10分弱にある昔からの舟付け場で、舟を出し入れするために沖に向かってスロープが続き、その先に広がる転石帯が生物観察にちょうどよい場所になっています。子どもたちは、前回の教室でのレクチャーを聞いてもらっているので、よりわくわくして期待が高まっているようでした。中には、レクチャーで紹介した生物を覚えていて、その生物を見つけることを目標にしている子もいました。
海の近くで暮らしていても、なかなか海に行く機会がない子も多く、家族で海に出かけるという子も、磯遊びはあまりしたことがないとのことでした。しかし生物さがしを始めると、手や足を海水の中に浸けて、あっという間に石の下や隙間からたくさんの生物を見つけるようになりました。当日は、よく知られているカニや貝のほかに、ナマコやアメフラシの仲間が多く見つかり、子どもたちは見つけるたびに歓声をあげて、驚いたり喜んだりしていました。また、だんだんと探すのが上手になっていくようで、見落としてしまうような小さな生物やカサガイの卵などにも気づいて、スタッフに教えてくれる子もいました。50分ほどみんなで探して、およそ50種類ほどの生物が見つかりました。
お昼を海岸で食べてから、見つけた生物を観察し、スタッフから生物の名前や生態を解説しました。生物それぞれに名前があり、いろんなスタイルで生活をしているというのを知って、ますます海や海の生物を身近に感じて興味を持ってくれたようでした。
また、観察を行った磯の少し沖の海中には、サンゴイソギンチャクが群生している場所があります。このサンゴイソギンチャクが多く集まって生息している規模が大きく、神奈川県の天然記念物にも指定されているということもお話ししました。教室でのレクチャーやフィールドでの解説を聞き、そしてまた自分で体験することで、目の前に広がる福浦の海の素晴らしさをより実感してもらえたのではないかと思います。
アラレタマキビをたくさん見つけてくれました。 観察の最後のほうではこんなに小さな生物にも気づくようになりました。 |
※「海の授業 ~地域の海の自然を知る授業~」は、「中央ろうきん助成プログラム」の支援を受けて実施しています