台風15号の影響が心配されましたが、2017年9月3日(日)は、海のミュージアム「磯の生物観察会」と「海の自然実感教室」を開催しました。
台風が近づいたり通過した直後は、雨が降っていなくても風が強かったり波が高かったり、低気圧の影響で高潮となり、干潮時刻でもあまり潮が引かずに磯観察をするには少し条件がよくないことが多くなります。
当日もやや高波・高潮でしたが、波打ち際には近寄らないよう活動範囲を制限し、無事開催することができました。
生物が隠れていそうな大きな石の下をさがしてみています。そんな時はお父さんの出番!力もち、すごい! |
今回も多くのみなさまにご参加いただき、楽しく台風の影響も吹き飛ばしてしまったようでした。事前説明をした後、1時間ちょっとの採集時間で、合わせて59種類もの生物を観察することができました。
毎回、ご参加のみなさんからリクエストの多いウミウシも、今回は薄黄色のイソウミウシのなかまや、三ツ石海岸では夏の終わりに見つけることの多いコノハミドリガイなどが出て、みなさんを喜ばせてくれました。
たくさんみつけたね! |
見つけた生き物をスタッフから紹介。自分でつかまえたりさわったりするとより興味がわきます。 |
イソウミウシのなかま。体長は1.5cmほど。 |
コノハミドリガイ。夏の終わりによく見かけます。 |
午後は、真鶴町立遠藤貝類博物館のテラスにて、「海の自然実感教室」を行いました。
真鶴の海の生物の実物標本を使い、実際に触っていただきながらのレクチャーや、真鶴の海の中や生物を写した写真や動画を見ながらお話をさせていただきました。
プランクトンネットの説明のようす。 |
顕微鏡でプランクトンを観察している様子。 |
後半は、真鶴港で採集しておいたプランクトンを顕微鏡で観察していただきました。
小学生はもちろん興味を持って観察してくれていましたが、ちいさなお子様もずっとにこにこ嬉しそうに見てくれていました。また、お父さんやお母さんにも楽しんでいただけたようでスタッフもうれしかったです。
台風通過後は、海の中も台風の波や風でかき混ぜられるので、同じ場所でも観察できる生物が一時的に変化することがあります。プランクトンなどもそうなることがあるので、今回も期待していましたが、珍しい種類というよりは、いつもいる動物プランクトンのカイアシ類が、驚くほどたくさんいました。その理由はきちんと調べてみないとわかりませんが、原因を考えたり調べたりするのも興味深くておもしろいと思います。
ご参加のみなさま、ありがとうございました。また、ぜひ真鶴の海へ遊びにいらしてください!
次回以降の予定は、こちらからご覧いただけます。
※今回のイベントは、真鶴町立遠藤貝類博物館と特定非営利活動法人ディスカバーブルーの主催で実施しました。