2020年12月19日(土)は、鎌倉市立図書館と共催で「海と海のSDGs & 調べ学習の教員向け研修講座」を鎌倉市の小中学校の教員を対象に開催しました。
今回の研修は、小中学校の先生方に、海をフィールドとした体験学習を実際に楽しんでもらい、そこから学校で行う調べ学習の授業に活用してもらおうと企画したもので、テーマには海の自然や生物に加え、SDGsも含めて実施しました。
海での体験学習として、今回は鎌倉の海辺で漂着物を集めて観察するビーチコーミングを行いました。はじめに、ビーチコーミングの概要や楽しみ方を説明し、先生方に各自で漂着物を集めていただきました。
海辺で貝殻をはじめ、漂着物を探すのは、子どもに限らず大人でも楽しめる作業です。先生方も時間が足りないと感じるほど、夢中で漂着物を集めてきてくださいました。
集まったたくさんの漂着物は、後ほど、先生方自身で調べ学習を行うことにしていましたので、海岸での解説は簡単に済ませ、室内の会場に移りました。
室内では、漂着物が打ち上がる仕組みや、ビーチコーミングの楽しみ方と学習への活用方法についてレクチャーしたあと、海辺で拾ってきた漂着物について調べていただきました。その漂着物が何であるか、正体を調べるのは難しいのですが、それを調べ、さらにどこからきたのかを特定することによって、鎌倉の海の自然に関すること、周辺の陸上の環境に関すること、人間の文化的・経済的な活動についても考察することができることを体験していただきました。
その後、海の環境とSDGsについてレクチャーし、プランクトンを観察していただきました。海は私たち人間とあらゆる場面で大きく関わっており、学校での授業に取り入れることができるテーマがたくさんあり、効果的な学習につなげられるヒントをお話しました。
最後は、鎌倉市立図書館の司書の方から、参考図書とその活用方法についてご紹介があり、先生方が実際に学校で海とSDGsをテーマに授業の計画を作成されていました。
今回のビーチコーミングは特別な道具も必要なく、誰でも楽しめるプログラムですが、海には、そのほかにも学習のきっかけにできる要素がたくさんあります。これから、学校でも授業で取り扱われる機会が増え、子どもたちが海を身近に考える時間が増えるとよいと思います。
ディスカバーブルーでは、「海の授業」として、学校や幼稚園・保育園等団体向けの出前授業を行なっています。お申込み受付中です。
http://www.discoverblue.org/uminojugyou.html
※今回の研修は、日本財団の協力により、鎌倉市立図書館と共催で実施しました。