Discover Blueでは、神奈川県新しい公共の場づくりのためのモデル事業に真鶴町と採択され、町立遠藤貝類博物館と皆さんに海の生物や生態系を知っていただくイベント「海のミュージアム」を開催しています。
11月18日は、シンポジウム「海を学び、海に親しむ場づくり〜まなづるの海、人、まち〜」を開催しました。今回は普段の様な観察会ではなく、真鶴町の豊かな海の自然、そしてそれを町内外の人に知っていただくための取り組みについてご紹介し、さらに、これからの真鶴町の海と人との関わり方として目指すべきことなどについて、パネルディスカッションを行いました。
第一部では横浜国立大学大学院環境情報学府附属臨海環境センターの下出准教授に「真鶴半島周辺の海洋環境とプランクトン」をご講演いただきました。相模湾の海水には、沿岸水、黒潮系水、北太平洋中層水、太平洋深層水などが層になって水深毎に分布していること、真鶴沖では植物プランクトンがおよそ200種確認されていること、カイアシ類は88種以上生息し、秋に黒潮系の種多く出現し、種数が増えることなどをご紹介いただきました。
横浜国立大学下出准教授による講演 |
続いて、町立遠藤貝類博物館の山本学芸員が「真鶴の磯でみられる生物たち」を紹介し、Discover Blue代表理事の水井が「真鶴の海中世界」として、スキューバダイビングで見られる生物などを紹介しました。
山本学芸員による磯の生物の紹介 |
Discover Blue水井による海中景観の紹介 |
その後、パネルディスカッションを開催し、最初に『まなづるの海を学び、海に親しむ取組み』として、横浜国立大学臨海環境センターの取り組み(下出准教授)、真鶴町漁業共同組合の取り組み(山本学芸員代理説明)、海の学校事業の取り組み(町立遠藤貝類博物館 渡部学習指導員)、「神奈川県 新しい公共の場づくりのためのモデル事業 Life with the Ocean まなづる」(水井)について、それぞれ紹介していただきました。
その後、真鶴町の牧岡教育長にもご登壇いただき、パネラー及び来場者とのディスカッションを行いました。議論は多岐におよびましたが、真鶴という豊かな海の自然が残されている地で「海を学び、親しむ場づくり」を行っていくことは、町民や町のこどもたちのみならず、周辺地域や首都圏においても、貴重な機会創出となることが期待されます。